アトリエ バロック フランセーズ

心身の調和と健康、芸術性を育むバロック音楽とダンスのアトリエ

昨日のチェンバロレッスン

こんにちは。


昨日は、東京で出張チェンバロレッスンの日でした。


レッスンで予定していたレパートリーではなく、生徒さんご自身で練習されている曲で壁にぶつかっているといわれまして、急遽その曲に変更してレッスンしました。


バロック音楽の解釈は大きな約束があって、それを知り、規則を守っていけば、ひとりで解釈して演奏することができます。


チェンバロのレッスンでは、その約束ごとをお教えし、楽器によってどのように音楽的に演奏できるかを実践してゆきます。


ひとつが分かれば、他の曲にもあてはまることがたくさんあります。


ただし。


作曲家の辿った歴史を知らなければなりません。


たとえば、それぞれ作曲家はどこで勉強して、その弟子には誰がいるのか、その弟子はまたどこの地で何を学び、自身の作曲に反映させていたのか、など。


その、脈々とした大きな歴史の流れが、伝統を伝えているのですね。


楽譜だけを一生懸命に何時間も眺めても、答えはなかなか見つからないと思います。


昨日は、レッスンによって生徒さんのぶつかっていた壁を破り、ご自身でも非常に納得してくださったようで、本当によかったと思います。


私も、本当に嬉しかったです


ぶつかる壁が大きければ大きいほど、乗り越えた喜びもまた、大きいものですよね。


そんなお手伝いができることは、私にとっても大きな喜びです。



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今日も、お読み頂きまして、ありがとうございました。


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今週のレッスン・・・その1

こんにちは。


あっという間に7月になってしまいました。

今週は出張レッスンが続き、またフランス語の授業もありまして少したてこんでおりました。

まとめて書いていきたいと思います。




まずチェンバロのレッスンではタッチを正確に身に付けるため、クープランのクラヴサン奏法から練習曲をおさらいしました。

クープランは、装飾音の練習から始めます。

モルデント(フランス語ではパンセ)、トリラー(フランス語ではトランブルマン)。

音符の長さによって、どんな風に装飾音を入れるのかが詳しく書かれているのですね。

その後は、レガートとポルタートの練習曲があります。

チェンバロで音をつなげるのと、音が切れるのとの組み合わせて作られた小練習曲。

ゆっくりと、楽器が良く響くようになるためのレッスンは、初歩の段階では欠かすことができません。

その昔、私がドイツで受けたレッスンを教授しています。



レッスン終了後は、3月にカタリーナ・ヴィセンスさんのコンサートの時に訪れた、八王子のチェンバロ工房、山野辺さんのお宅へ生徒さんと参りました。

生徒さんにできるだけ色々なチェンバロのタッチ感、響きを体験してもらいたかったためです。

工房には以前なかった楽器がたくさんありました。

まず、このイタリアンチェンバロ。



このチェンバロの響板はなんと、東日本大震災で被災した家屋の天井の板を使用してリサイクルされたとか。

すごいですよね。

こんな素敵な楽器に変身して、さぞ木も喜んでいることでしょう



お次はスピネット。

これは、南アフリカの製作者の作品だそうです。

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鍵盤の色がまだら模様ですね。

何の木を使っているのでしょうか。

実は、このスピネットが素晴らしい響きだったのですね。

響板は、もうつなぎ目が剥がれているのに膨らみのある良い音でした。

スピネットでここまでの響きは、正直言って初めてでした。



次は、カタリーナさんも弾いたヴァージナルです。

この楽器も良く鳴るのですよね。

残響の多いヨーロッパの教会なんかで弾いたらさぞ、素晴らしいと思いました。

_20170703_004256 - コピー


山野辺さんのご親切にはいつも本当に感謝です。



生徒さんもすごくためになったようでした。


響きも演奏もできるだけたくさん聴いて、耳を育てて欲しいと思っています。


今週のレッスンその2に続きます。



お読み頂きまして、ありがとうございました


バッハは素材を活かしたお料理のようなもの

こんにちは。


昨日は出張チェンバロレッスンで、バッハのフランス組曲5番のガヴォットをレッスンしました。



バッハは装飾音をあまり書かずシンプルにまとめているのですが、その分和声的なニュアンスが色濃く、表現するのは難しいですね。



まず左手を何度もおさらいして、リズムの確実性を確認していきます。

ステイブルなリズム感を養うのには、ひたすらにさらい込むほかに道はないと思っています。

それが出来てはじめて、右手のメロディーを自由に乗せていけますね。




バッハの曲は和声のニュアンスもすごく細かいので、それが深い陰影をもたらしています。

どこに何のハーモニーが流れ、どこに向かって行き、どう解決していくのかを再確認。


順序を立てて整理していくと、響きに磨きがかかっていきますね。


とても良くまとまっていきました。



バッハには、素材を活かすお料理のような精神が宿っているように思います。

素材を活かせるには、何よりも素材についてを知らなくてはなりませんよね。


ですから、シンプルに見える楽譜とは裏腹に読み解かねばならないことが多いです。



それが楽しいことでもありますね




今日も、お読み頂きまして、ありがとうございました。



一曲を大切に弾くこと

こんにちは。

昨日は東京でチェンバロの出張レッスンを行いました。

生徒さんが確実に進歩してくれていて、私も本当に嬉しくなります。


一生懸命考え、調べて、練習していることは、たいていはじめの一小節を聴くとすぐに分かるのですね。



楽譜上は易しく見えても、演奏するのは易しくは決してないですよね。

音符の数イコール難易度、ではないですものね。



音楽もダンスも、メッセージが響くように演奏できるようになるのは長い時間がかかるものです。



楽器の構造を知り、弾き方を覚えて、練習を重ねて、重ねて......

でも、その過程も楽しい。



私は、早く仕上がることを目的に教えておりません。

それよりも、一曲を確実なレベルにまで何度も練習してもらいたいと思っています。



途中で飽きやすい方には、その段階で別の曲も宿題に出しますが、

何がその方にとって苦手なことかというのは、実はどの曲を練習しても同じところに出てくるものなのですね。




ですから、すこーし辛抱して与えられた一曲一曲を大切に、ご自分の課題に向き合うようにすると、

ある時突然変わったりします。



それこそ、

「あれ、なんだか指が自由になる」

「こんな響きを作りたかった」

など、理屈を超えてこれで良いのだと、分かる時が必ずやってきます。



そうしたら、色々な曲が、手の中に自然に入ってきます

そして、ますます楽しくなり、もっと、もっと弾きたくなってくる。


良いサイクルが生まれてきます。




私はまたレッスンの曲と同時に、お家で少し気分転換に弾けるように、いくつかの曲をおすすめしたりしています。

それはレッスンに持ってきていただかなくても、遊びで弾けるようにできるためなのです。



一曲を丁寧に練習しながらも、時には遊んで弾く。


私自身、子供の時から遊んで難しいベートーヴェンやショパンのソナタなども弾いてみたりしていましたので、

(先生には内緒にしていました 笑)

そんな風に、音楽を楽しんでいただけたらなと、思っています



☆~☆~☆~☆~☆


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今日も、お読み頂きまして、ありがとうございました。


残響・レゾナンスから創る響き

こんにちは。

昨日は県外へ出張チェンバロレッスンをして来ました。

チェンバロのレガート奏法を、チェンバロ特有の残響、つまりレゾナンスから捉えて創り出す、という実験をしました。

レガートの成功に繋がることが分かり、生徒さんも私も改めて、チェンバロの持つ響きの力に感動いたしました。

チェンバロの蓋にはよく昔のボッティチェリのような美しい絵画が描かれているのを見たことがありませんか?

このチェンバロの蓋を全部開けると、演奏者の左の方にとても近くに蓋を感じるのですが、これはピアノでは体験できないことです。

この蓋の状態で音を鳴らすと、チェンバロの楽器の中で、残響、レゾナンスが豊かに響きます。

それは、例えばピアノですとペダルをほんの少しから半分くらい踏んだ状態に近いものですね。(効果はまた異なります)


これで、音と音を繋ぐ意識を持っていただいたところ、完璧なポルタートとレガートが生まれました。
指と手の状態も、それらを意識していた時よりも良くなりました。

不思議なマジックでしたね。

フランソワ・クープランのチェンバロ教則本に書いてある、練習曲のフレージング通りに再現することができたと思います。

意識や視点を少し変えただけで、驚くような結果がもたらされます。

これが楽曲の上達に多いに役に立ちますね。
これからが楽しみです!

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プロフィール


臼井雅美

Author:臼井雅美
ピアノを東京音楽大学で、古楽をドイツのブレーメン芸術大学とフィンランドで学びました。
チェンバリスト、クラヴィコーディストです。
バロックダンスは、フランスで勉強してきました。
ピアノは大手楽器店、また個人の音楽教室でたくさんの子供たちを教えていました。

カーステン・ローフ教授によるプロフェッショナルチェンバリスト、通奏低音奏者資格取得

フランソワーズ・ドニオによるバロックダンス教授資格取得

ハノーファー・インリィングアで、ドイツ語資格B1取得

DELFフランス国民教育省フランス語資格試験B2取得

アテネ・フランセ フランス語上級試験合格

2002年東京音楽大学研究員
2005年~2011年東京音楽大学「音楽と修辞」担当助手
2005年~2011年くらしき作陽大学特別講師
バッハの学校講師

栃木県蔵の街音楽祭、岡山音楽祭、松山音楽祭出場

丸山桂介著「バッハ聖なるものの創造」(2011年春秋社)に、バロック運指法について記述、並びにクラヴィコードによるバッハ「インヴェンションとシンフォニア全曲」を収録。(ISBN978-4-393-93788-4C0073)

ソロ演奏会や日本や海外の演奏家との共演、レッスンを行っています。

猫とチョコレート、自然が大好きです。


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